新型コロナウィルスが世界で猛威を振るい始めていますが、チェコでも感染者が3月16日現在300人を超え、拡大の速度をなるべく遅らせる処置として、学校閉鎖などから始まり、またお城や庭園、国立ギャラリーの閉鎖、30人を超える集会などの禁止、外国への出入国禁止と続いて、本日からチェコは、ついに国内における人の自由な動きを禁止することを決定しました。
人工呼吸器が足りないことでイタリアでは医療破綻が起こり、本日だけでも死者が300人以上も出たようで事態は大変深刻です。チェコもその医療破綻防止とウィルス拡大防止のための動きですが、今後の拡大はまだまだ収束する気配がなくとても心配です。
私たちももちろん、食料品の買い物や、仕事への通勤、郵便局へ行くため、また家族に会いに行くなどの外出以外は禁止されているため、ほとんど外出しておりません。マスクの不足もいつまでたっても解決されない様子で、私のところにもマスクを作って欲しいと、日頃懇意にしているママ友のところからお願いがきましたので、夜なべでご主人の分と私の息子と同じぐらいのお嬢さんの分も合わせて、作ってみました。
型紙は「無料型紙と布の通販サイト nunocoto fabric」さんのものを使用させていただきました。
どうもありがとうございました。↓がそのリンクです。
https://book.nunocoto-fabric.com/15460
「お礼にバーボフカを焼きます。」という依頼で、外出が禁止される前日で、買い物ついでにご主人が届けてくださいました。今日になっては、いつも行き来しているそちらのお宅にも、遊びに行けない状態、また息子のお散歩すら控えなくては行けない状態・・・、なかなか厳しいものですが、自宅での時間をなるべく有意義に楽しく工夫して過ごしたいものです。
ママ友(チェコ人)のバーボフカの美味しかったこと!!
また食べるのが惜しいほどの、美しい焼け具合!!
外出できない鬱々とした午後のひと時が、おかげで楽しく美味しい時間になりました。
普段、外の新鮮な空気を吸い、息子と公園を散歩できるのも、世界の平穏あってのこと、普通の平凡な日々のありがたさを思い知る数日間です。
日本でもチェコでもまた世界中で、このやっかいなウィルスが早く収束してくれることを祈っています。
2月23日24日銀座5丁目にあるギャラリーデパート・銀座ファイブにて
バーボフカ・チェコ雑貨フェスティバルを開催いたします。
以下の写真の商品や、他にもカップ&ソーサーやガラス器、
ガラスボタンやチェコのガラスブローチ、ネックレスなど、とっておきのチェコの商品をたくさん持っていきます。
皆さまお誘いあわせの上、是非お立ち寄りくださいませ!
場所:デザイン工房OPTIMIST
住所:〒104-0061 中央区銀座5-1 銀座ファイブ 2階
時間:13-19時まで
TEL 03-3575-9705
今プラハのDOXと言うギャラリーで行われているペトル・シースと言うイラストレーターの展覧会に行ってきました。
この日はベルリンの壁が崩壊し、プラハのビロード革命が成功してからちょうど30年の記念日。
壁の崩壊や、共産主義時代の生活をテーマにしたイラストがたくさんあり、楽しいイラストとはいえ考えさせられることもたくさん。それらのイラストはウォールと言う題名で数カ国語に翻訳された絵本に収録されています。
自由を求めるあくなく挑戦の数々・・・。
下の絵は自由な世界への逃亡をテーマにした飛行のイラスト。壁に投影された形で子供達も自分たちの目線で見ることができます。
下のイラストはプラハ城へ続く坂道がネルドヴァ通り合流するおなじみの街角。
気の遠くなるほどの細かい描写で繊細な色使い。いろいろな物語が閉じ込められています。
星空をテーマにしたスペースもあり、子供連れでも楽しめる嬉しい内容。星空を眺めながらちょっと一休み。
下は自由に落書きができる壁のコーナー。みんなでかけばシースのイラストのようにたくさんのストーリーが生まれるよう。
DOXの屋上には最近新しく、気球のアトラクションが設置されました。内部はセミナーなプレゼンテーションを行えるスペースになっています。
DOXはコンテンポラリーの作品を扱うギャラリーです。
こちらの展覧会は1月20日までですが、いろいろな展示を年中通して楽しめるのでオススメです。
プラハでは2006年から、「街を違う形で楽しもう!」というイベントが行われています。ストリートフェスティバルのようなイベントで、近隣の人々が憩い、通い慣れた自分たちの地域、ストリートで楽しく美味しい時間を共有するという趣旨のもの。
私たちも子供連れで、お天気の良い先週末に出かけました。
この日は路駐の車もなく、ストリートには長〜いテーブル。
そちらで露天に出ている美味しい食べ物や飲み物を買って楽しむことができます。
中には、路上で焚き火&ソーセージグリルを楽しむ人の姿も!
チャイルド・フレンドリーなイベントですので、子供たちを飽きさせない色々なコーナーが設けられています。子連れには嬉しいですね。
チェコでは定番のオープンサンド。路上では様々なファーストフードも売られています。
ワンちゃんも美味しそうなスイーツが気になるといったところ。
うちの息子は最近、列車に夢中。
息子が道路中央に設けられたプレイコートにあったもぐらのクルテクの木製の機関車で楽しく遊んでいる間に、親の私は露天のオープンサンドをいただきました!
近所の方がフリーマーケットのテントを出していたり、子供が自由に路上に落書き。このイベントの日は道路が遊び場に。お天気も良くて平和な雰囲気。
ストロスマイエル広場の教会の前でも、その「街を違う形で楽しもう!」イベントが。ちなみに去年2018年はプラハの70もの場所で開催されたようです。プラハはもう秋。秋はイベントが盛りだくさんでこれから楽しい季節が始まります!
こちらがイベントのHP。気になる方はご覧ください。
https://zazitmestojinak.cz/
コットンブルー、そして柔らかな桃色が、琥珀色につながっていく美しいグラデーション。
それをバックにプラハ城、宵の帳が落ちる前、一番美しい時間・・・
私はルドルフィヌム(芸術家の家)の前に立っていました。
「プラハは美しい。」もうそれだけで、舞踏会に行くシンデレラの気分。
友達やベビーシッターに尋ねてやっと、息子を夜2時間だけ見てくれる方が見つかって、無理だと思っていた夜の外出がまた実現できました。
今日はGil Shahamの演奏会。
前の日に日本人の友人でその演奏に参加するバイオリン奏者たちがちょうど、
そのリハーサルから帰ってきたところに偶然遭遇。
「とにかく絶対に行った方がいいよ!」と、そのただならぬ彼女たちの興奮に事の重大さを知って
これは何としても行かなくてはと、心を決めました。
ドボルザークホールのあるコンサート会場、ルドルフィヌムの前にはドボルザーク音楽祭に参加する音楽家たちのポスターが。
演目は、ヨゼフ・スーク作曲チェコの古いコラール「聖ヴァーツラフ」のための瞑想曲
そしてアントニーン・ドボルザークのヴァイオリン協奏曲
会場の皆さんの期待の大きさに、ホールがざわざわとテンションを上がるのが感じられ私の心臓もドキドキ。
また音楽家の中には普段親しくさせてもらっている友人お二人のお顔があって、気分が上がります。
演奏が始まると清らかな美しい音色にしばしの日常を忘れ、朗々とした清流のような音に身をまかせる心地よさを味わいました。なぜか奈良の三輪神社の三島由紀夫の直筆の石碑、「清明」という文字が頭をよぎりました。
ギル・シャハムの演奏技術の高さにも圧倒されましたが、間合いの取り方、爪先を含め体全体を使って音をアウトプットしていく演奏方法にものめり込むように私の体が共鳴していきます。2年ぐらい使っていなかった右脳から警報がなっているような錯覚に陥るほど、脳内物質が放出されている感じがして、家事や育児を忘れて音の魔術に酔いしれる2時間を過ごしました。
後半はC・サン・サーンスの交響曲第3番ハ短調作品78 オルガン付き。
プラハ・フィルハーモニアの皆さん、すごかったです!
比べてはいけませんが、ベルリンフィルを聴いているような安定感と纏まりの良さ。前半にGil Shahamがもたらした感動が観客だけではなく、プラハ・フィルハーモニアの皆さんにも注ぎ込まれているのでしょうか、ぐっと気合のこもった力強い演奏に、襟を正して耳と目と心を大きく開いて堪能させていただきました。
演奏終了後、オーケストラの中で一緒に演奏していた私の友人のヴァイオリニスト、林みどりちゃんの依頼で、ギル・シャハムと2ショットを撮影してほしいということで、楽屋裏に入れていただきました。
表現力の大きな大きな演奏家は、暖かなオーラと大きな笑顔の持ち主でした。
プラハのお茶飲み友達のみどりちゃんですが、この日私は彼女の母さながら、誇らしく、また友人としての成功や日頃の鍛錬を思い、なぜか、私も明日からの毎日をもっともっと頑張れるような気がしました。
ちなみに林みどりさんのインスタグラムはhttps://www.instagram.com/midori67vn/ です。